このブログでも何度か書いていますが私の人生最悪期、自己肯定感を失う切っ掛けとなった幼児期について詳述していきたいと思います。
これらのブログに書いた様に、見える方の右眼を遮蔽し0.02の弱視眼である左眼の視力のみで幼稚園に通った事で、私の自尊心は打ち砕かれ、尚且つ『私には安全な場所は無い』というまるで戦場に居る様な心理状態に陥った幼児期の話です。
私は元々茶目っ気が有り、周りから愛される子供だったようです。
弟が産まれる前の写真です。まだこの頃は大きな問題は起きていません。ただ時折両親は私の前で喧嘩していました。
弟が産まれた頃。この頃はまだ幸せでした。
幼稚園入園前に母が健康診断を受けさせたところ左眼の視力が0.02しか無い事が発覚。この後東大病院に週に2回通う事になります。左眼の視力回復の為、見える方の右眼にアイパッチをして0.02の左眼片眼での生活を余儀なくされます。
私達の世代は『第2次ベビーブーム世代』で子供の数がとても多く、幼稚園にも入園テストが有りました。
そこで私は幼稚園側から『もしも何かあった時、責任が取れないので。』と入園を拒否されます。
しかし母は『何かあった時は私が責任を取ります。』と半ば強引に私を入園させます。
一見すると良い母親の様に見えますよね。昔は私もそう思っていました。
しかし冷静に考えれば言ってる事もやってる事もメチャクチャなのです。
このリンクを読んで頂きたいのですが
1級:両眼の視力(万国式試視力表によって測ったものをいい、屈折異常のある者については、きょう正視力について測ったものをいう。
以下同じ)の和が0.01以下のもの
2級:1 両眼の視力の和が0.02以上0.04以下のもの
2 両眼の視野がそれぞれ10度以内でかつ両眼による視野について視能率による損失率が95%以上のもの
3級:1 両眼の視力の和が0.05以上0.08以下のもの
2 両眼の視野がそれぞれ10度以内でかつ両眼による視野について視能率による損失率が90%以上のもの
4級:1 両眼の視力の和が0.09以上0.12以下のもの
2 両眼の視野がそれぞれ10度以内のもの
5級:1 両眼の視力の和が0.13以上0.2以下のもの
2 両眼による視野の2分の1以上が欠けているもの
6級:1 眼の視力が0.02以下、他眼の視力が0.6以下のもので、両眼の視力の和が0.2を超えるもの
アイパッチをしたこの時の私の状態ですが、0.02の視力しかない片眼ですから『視力障害2級』に該当します。
※アイパッチをしていない状態なら視覚障碍者には該当しませんが、治療の為アイパッチはしなければならない為、現実的には『視力障碍2級』と同じ状況です。
これは『白杖』を持つレベルなのです。
盲学校の入学の基準です。
この基準によると当時の私は『盲学校』もしくは『弱視特別支援学級』に入学するレベルなのです。
そして幼稚園ではこの様な措置はほぼありません。
従って無理やり幼稚園に通わせるのは正気の沙汰では無いのです。
考えてみてください。
白杖を持ってる人に視力障碍の無い人と同じ事を要求しますか??
根性とか気持ちの問題とかでは有りません。見えない物は見えないのです。その子に合った最善の教育を受けさせるのが親の務めなのではないでしょうか?
母は私が大きくなってから『心配で幼稚園に着くまでアンタに分からない様に後ろから付いて行って見守っていた。』
と、さも自分が良い母親であるとアピールしていました。私もその時は騙されていましたが、よくよく考えたらこんな無理な事をさせるって虐待でしかありません。
母は『アンタが何でも人に頼るようになってはいけないから、涙を呑んで手助けせずに突き放した。』、と言っていましたが、眼が見えない人が周りに居たら手助けするのが普通ですよね?
視覚障碍以外の障碍、例えばもし私に肢体障碍が有ったとしたら、同じ様に頼らない様に涙を呑んで放置するのでしょうか?
頭がおかしいとしか思えません。
0.02の視力で何の特別措置も無い幼稚園に行けば苛めにだって遭います。教師にも『他の子と同じ様に出来ない』と馬鹿にされれば自信だって失います。
逆に言えばその視力で他の子達と同等の事が出来たら奇跡です。
母は私が『障碍児』である事が許せなかったのでしょう。ありのままの私を受け入れて愛する事が出来なかった。。。
他所の子と同じで無ければ駄目だと信じて疑わなかった。
それは私の幸せを優先するものでは無く、自分自身のプライドを満たす事を優先した結果だった。。。。
後に母は『集団生活を学ばせる為に幼稚園に通わせた。』と言っていましたが私が身に付けたのは『自分は無能である』『周りは自分を助けてくれない』という後の人生に大きなマイナスとなるトラウマでした。
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話はそれますが、私の先輩でこの幼稚園から『来ないでくれ』と言われて『幼稚園を中退した』という経歴を持つ方がいらっしゃいますが、彼は小学校で児童会長を務め、今現在は大きな会社のとある事業部の事業部長です。
幼稚園に通わなかった位の事は何の問題も無いのです。
母親だけでなく父親や祖父母に至るまで、全員が眼の見えない私を普通の幼稚園に通わせる異常さに疑問を持たなかった事は、私にとって大きな不幸でした。
親は選べません。。。。。
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