山梨市の果樹農家 Fさん

毎年7月末頃には桃、9月上旬(場合によっては下旬にも。葡萄の種類が変わる為。)には葡萄を買いに母を乗せて山梨市の果樹農家でいらっしゃるFさんのお宅に通っていました。一昨年まで10年近く通ったと思います。

切っ掛けはまだETCの早朝割引の適用範囲が広かった頃、早朝からやっているほったらかし温泉に良く行っていたのですが、桃の時期に桃を買って帰ろうという話になり、一度Fさんが出していた露店の前を通り過ぎたのですが、母も私も何故かFさんの奥さんが人が好いように思えてUターンしてFさんの露店で桃を買いました。

道の駅や幹線道路に面した観光農園とは比べ物にならないほどFさんの作られた桃は美味しくてしかも激安でした。

それからは露店ではなくご自宅に直接伺うようになりました。Fさんの作られた桃や葡萄は贈り物としても凄く喜ばれました。

ですがFさんご夫妻は母(今年72歳)より年上で、体力的にもきつくなってきたと言う事で少しづつ受けるお客さんを減らしていたようでした。

母は山梨に大雪が降って陸の孤島になった時も干物の詰め合わせを贈ったり、買いに行く時は必ず手土産を持っていく人でした。やはり人対人ですからFさんもうちに対しては結構なオマケをして下さいました。

いや、オマケと言うレベルを遥かに超えていました(^^;)。自宅用は殆どただで段ボールレベルの量を頂いていました(;´∀`)。

そんな感じだったのに昨年は母が桃を買いに行こうとも葡萄を買いに行こうとも言わなくなったので私は「行かないならFさんに連絡しないとFさんに心配掛けちゃうよ。」と言ったのですが母は「良いよ、また買いに行くように成るかも知れないんだから。」と母らしくない事を言ってそのままにしていました。

それが認知症からの発言だとは私もこの時には気が付かず。。。。。。

7月22日に山梨に行った時にFさんのご自宅に行きました。母が認知症で特養にロングショートステイで入所している事を知らせるのに、電話で済ませるのは気が引けたからです。

ご自宅に伺うとご夫婦で桃の出荷の準備をされていました。

私が事の次第を伝えると、やはりそうとう驚かれたご様子でした。そして思った通り急に連絡しなくなった母の事を心配して下さってました。

画像の桃はFさんに頂いたものです。22日は何も購入しなかったのにいつもみたいに『オマケレベルで無いオマケ』をして下さいました(T_T)。

今年は雨が多過ぎて桃の実が落ちてしまい個数が確保出来ない中、立派な桃を5つも下さいました。

両親のお世話になっている特養に電話すると、持って行けば両親に出して下さると言う事で翌日の23日に持って行きました。

そして母に「この桃何処の桃だかわかる?」と尋ねると「こんな立派な桃いったいどうしたの?」と驚いたので事の経緯を説明すると「有り難いねぇ。」と感動していました。

私も1つ貰って冷蔵庫で冷やして夕方食べました。いつもより日照時間が足りなくて糖度が低いとFさんは仰っていましたが、いつも通りの甘くて美味しいFさんの桃でした(*´▽`*)。

もう一度両親に会いに行くと両親とも特養のスタッフさんに桃を出してもらって食べたというので母に「どうだった(*^_^*)?」と聞くと「美味しかったぁ(*´▽`*)♪」と心から喜びの声を上げました(#^^#)。

Fさんにお礼の電話をすると「それは良かった♪色々と大変だけど頑張ってね。」と激励して下さいました。

人のご縁の有り難さを感じた一時でした。