母との時間

母が新型コロナ感染後に体力が落ち、飲食がしにくくなって今後どういう方針で介護を進めるかと言う事態になっているのですが、今日6/4に新たな担当医から説明を受けました。

※ここまでの流れは2つのブログに記しております。

選択肢。。。

決断

私は昨日（6/3）、母が食事を摂れているか心配になり施設に足を運びました。そして母の食事の状況を事務職員の方に確認して頂くと

 

『8割方召し上がれているそうです。』

 

という返答を頂き張り詰めていたものが一気に切れて『良かったぁ。』という言葉と涙が同時に溢れ出ました。

 

しかし安堵するのは早かったのです。。。。

 

介護の方針を『積極医療』ではなく『看取り介護』に方針決定した事から母の担当の医師がそれまでの医師から施設の嘱託医に変わり、その医師から『看取り介護』の説明と確認を受ける為、本日(6/4)施設に足を運びました。

 

医師が到着するまでに時間が有ったので、看護師さんに

 

『食事は8割方摂れているんですよね？』

 

と確認すると

 

『高カロリーのゼリーを8割方食べられる時も有るという感じで、水分の摂取はかなり減っています。』

 

という返答でした。。。。

 

期待値が大きかったので自分の希望を現実の様に思い込もうとしていましたが、現実はそこまで甘くは無かったです。。。

 

やがて医師が到着し、看護師さん、介護士さん、施設長さん同席の場で、医師から今後の介護方針の説明と私の希望の確認等が行われました。

『積極医療』を行わないとは言え、必要に応じて点滴などの処置は行って頂けます。ただ延命の為の処置、例えば『胃瘻』や外部からの栄養投与のみによる延命処置はしないと言う事なのです。

点滴も多過ぎれば逆に浮腫んで母の負担になってしまう場合も有るので、その辺りは専門家である医師や看護師さんにお任せします。

 

この場に居る全員が『母にとって一番良い医療と介護』を第一に考えて下さっている事を確認出来たのでとても有り難く思いました。

 

医師と施設長さんが退席された後、看護師さんと介護士さんからお話と希望についての聴取が有りました。

 

まず看護師さんから

 

『現在入浴は週に2度ですが、入浴は体力の消耗が激しいのでどうしましょう？』

 

という確認が有りました。

 

私は『週に1度に減らして、その1度も本人の状況によっては中止で結構です。』と答えました。その代わり身体を拭いて頂けるので。

 

介護士さんからは母が好きだった女優さん、歌や歌手などを聴かれました。母に話し掛ける時の話題に必要なのでしょう。

 

そして今はまだ新型コロナの影響で面会は中止中ですが、特例で1回15分程、面会をさせて頂ける事になりました。

それだけ残された時間は多くは無いという事では有るのですが。。。。

 

今日も面会をさせて頂きました。

 

館内から居室に行く事は今の段階では出来ないので、外階段からベランダ経由で母の居室に案内して頂きました。

 

母はベッドに横たわり目を閉じていましたが、私が肩を揺すり『来たよぉ。』と声を掛けると嬉しそうに目を開けました。

 

 

先程介護士さんから好きな歌の話が出たので私は母に

 

『あんた小学生の頃、学校で『黒百合の唄』歌ったら先生に怒られたんだったよね(笑)。』

 

と話しかけると母は今にも消え入りそうな声で

 

『あれはさぁ、先生が何でも良いって言うから歌ったのに怒られたんだよね。』

 

と笑っていました(笑)。

話を纏めると小学校2年生くらいの時担任の先生が何か歌を歌うように言ったので、母は先生に『何を歌っても良い？』と聞いたところ先生は『何でも良いですよ。』と言ったので母は当時流行っていた恋愛を歌った歌謡曲を歌ったところ先生に『子供のクセにそんな歌歌って！！』と叱られたのですが、母は『だからなんでも良いかって聞いたでしょ！！』と抗議したという話です(笑)。

 

この時の母はとても楽しそうでした。

 

私は母に

『頑張って食べて。頑張ってお茶も飲んで。そうじゃないともう会えなくなっちゃうんだよ。俺は一人になっちゃうんだよ。だからお願い。』

 

と頼むと

『うん、分かった。』

 

と返事をしました。

 

母が認知症で施設に入った時は『もう自分の知っている母は居ないんだ。』と思っていましたが、やはり母は私に残されたたった一人の家族です。。。

 

帰り際に

『また会いに来るからね。』

 

と母の手を握りましたが、握り返してきた母の力はとても弱弱しいものでした。

 

そしてヨーグルトを追加で差し入れて帰宅しました。

 

今後は3日に1度位の頻度で顔を見に行こうと思います。本当は毎日でも行きたいですが、母の体力的な負担や施設に掛ける負担を考えるとそれ位の頻度が適当かと思うので。

 

私がこのタイミングで転職に踏み切ったのは単なる偶然ではない様に思えています。

 

一生の内でこんなに時間が自由になる事はそうそうない事。

自分のメンタルも安定を取り戻している事。

 

残された母との時間を大切に大切に過ごしたいと思います。

 

 

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