Yahoo!ニュース!!富士フ、アビガン治験開始へ 新型コロナで、増産も
富士フイルムホールディングス(HD)が、新型インフルエンザ治療薬「アビガン」について、新型コロナウイルス治療のための臨床試験(治験)を近く始めることが30日、分かりました。増産も進めるようです。
アビガンについては、安倍晋三首相が28日の記者会見で、正式承認に向けた手続きを始める考えを示しています。※上記Yahoo!ニュースリンクより
しかしながら、アビガンにはインフルエンザ治療薬としても使用に制約が有り、他の新型インフルエンザ治療薬が効果が無かった場合にのみ使用可能だと言う事です。
以下は添付文書の警告文です。
『動物実験において、本剤は初期胚の致死及び催奇形性が確認されていることから、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと(「禁忌」及び「6.妊婦・産婦・授乳婦等への投与」の項参照)。
妊娠する可能性のある婦人に投与する場合は、投与開始前に妊娠検査を行い、陰性であることを確認した上で、投与を開始すること。また、その危険性について十分に説明した上で、投与期間中及び投与終了後7日間はパートナーと共に極めて有効な避妊法の実施を徹底するよう指導すること(「6.妊婦・産婦・授乳婦等への投与」の項参照)。なお、本剤の投与期間中に妊娠が疑われる場合には、直ちに投与を中止し、医師等に連絡するよう患者を指導すること。
本剤は精液中へ移行する1)ことから、男性患者に投与する際は、その危険性について十分に説明した上で、投与期間中及び投与終了後7日間まで、性交渉を行う場合は極めて有効な避妊法の実施を徹底(男性は必ずコンドームを着用)するよう指導すること。また、この期間中は妊婦との性交渉を行わせないこと(「6.妊婦・産婦・授乳婦等への投与」及び「薬物動態 2.分布」の項参照)。
治療開始に先立ち、患者又はその家族等に有効性及び危険性(胎児への曝露の危険性を含む)を十分に文書にて説明し、文書で同意を得てから投与を開始すること(「禁忌」、「2.重要な基本的注意」及び「6.妊婦・産婦・授乳婦等への投与」の項参照)。
本剤の投与にあたっては、本剤の必要性を慎重に検討すること。』
禁忌
『妊婦又は妊娠している可能性のある婦人〔動物実験において初期胚の致死及び催奇形性が認められている(「6.妊婦・産婦・授乳婦等への投与」の項参照)〕
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者』
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この毒性が理由で韓国ではアビガンが使われず否定的な意見も強いようです。
EXCITEニュース 新型コロナ治療薬アビガンが韓国で使われない理由=ネット「NO JAPAN?」「治療のためとはいえ…」
新型コロナウイルス感染症の主治医らから成る韓国中央臨床委員会でも、英化学誌「ネイチャー」などに掲載された論文を分析した結果、アビガンが新型コロナウイルスの抑制に効果がなく、副作用も深刻であることから「根拠不十分」とみているという。また、大韓感染学会・大韓抗菌要法学会・大韓小児感染学会の3学会も共同で「新型コロナウイルスの薬物治療に関する専門家勧告案」を発表したが、アビガンは含まれていなかったという。ただし、一部の専門家からは「万が一に備え、今後日本や中国で行われるアビガン治療や研究を中止すべき」との意見も出ているという。※上記リンクより
ではなぜ、このインフルエンザ治療薬が、新型コロナウイルスに対して有効だと考えられているのか。
インフルエンザウイルスは、(1)人の粘膜に吸着して細胞内に侵入し、自身の膜を破って細胞中にウイルスの設計図であるRNA(リボ核酸)を放出する。これを「脱殻」という。(2)放出されたRNAが、細胞内でさらにウイルスを生む。これを「複製」という。(3)そのウイルスが酵素の力を借りて細胞の外に出る。これを「遊離」という。これらのどの段階を阻止するかで、薬の種類が異なる。
このうちアビガンは、「複製」を助ける「ポリメラーゼ」と呼ばれる酵素の力を阻害する「RNAポリメラーゼ阻害薬」。新型コロナウイルスもRNAの複製によって増殖するため、同様の阻害効果が期待されているわけだ。厚労省によれば、2つの医療機関で投与の具体的な準備に入り、うち1つの機関で22日から投与を開始した。
アビガンのメリットは、条件付きではあるが国の承認が既に得られている点だ。効果が確認され、新型コロナウイルスに対する承認が得られれば、すぐにでも投与が可能になる。
新型コロナウイルスの感染が世界的に広がるなか、政府はインフルエンザ治療薬「アビガン」について、治験プロセスを経たうえで、新型コロナウイルスの治療薬としての正式な承認を目指すことにしており、有効な治療薬の開発に向けて研究を後押しする方針です。
世界的に感染が拡大している新型コロナウイルスをめぐっては、今のところ特効薬はなく、安倍総理大臣は記者会見で「一日も早く不安を解消できるよう、有効な治療薬やワクチンの開発を世界の英知を結集して加速していく」と述べました。
新型コロナウイルスに対しては、別の感染症などの治療薬が使える可能性があるとして、国内外で効果や安全性の検証が進められていますが、このうち、日本の製薬会社が開発したインフルエンザ治療薬「アビガン」について、政府は治験プロセスを経たうえで、新型コロナウイルスの治療薬としての正式な承認を目指すことにしています。
「アビガン」は、中国で治療効果が認められたとされ、国内でも愛知県の藤田医科大学病院などで臨床研究が始まっていて、政府は、今後、希望する国と協力しながら臨床研究を拡大し、薬の増産も開始する方針です。
NHK NEWS WEBより
各サイトの内容をまとめますと、
1、『アビガン』は既に新型インフルエンザ治療薬としては承認されているが、副作用や毒性から他の新型インフルエンザ治療薬が効かなかった場合のみ妊婦以外に服用が許可されるにとどまる。
2、新型インフルエンザに対する「RNAポリメラーゼ阻害薬」としての効果が認められている為、同じ様な増殖の動きをする新型コロナウイルスに対しても効果が期待できる。※ただしこれについては懐疑的な見方もある。
3、既に新型インフルエンザ治療薬として認証されており、国も認証に積極的な姿勢を見せている為早期に認証される可能性が有る。
新薬についてはリスクもあり、現状新型コロナウイルスに対する特効薬がない以上ある程度のリスクは覚悟しなければならないでしょう。
そしてその毒性により誰にでも処方されるものでもありません。
一番大事なのは当たり前ですが新型コロナウイルスに罹らない事です。そして他人に移さない事。
手洗いをしっかりしてなるべく人の集まる所に行かないなど出来る予防策を打つこと。
また健康に留意してコロナウイルスのリスクを増大させると言われているタバコを控えるなど、自分の身は自分で守ると言う意識が一番大事なのではないでしょうか。
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